先日、夫と二人で外食をした。静かで落ち着いたお店で、美味しいご飯を食べられて大満足だった。
そんな中、隣の席にいたのは、親と子と孫らしき家族。
酔っていたのか、割と大きな声で話しているから、自然と会話が耳に入ってきた。
「◯◯さんちは、子どもいないのよ!」という会話が繰り返しされていた。
もちろん、その◯◯さんがどうこうしたとか細かい話は聞こえない。でも“子どもがいない夫婦”ということだけは耳に入ってきた。
それを聞いて、少しだけ胸がチクッとした。
別に明らかな悪口でも、私達に向けられた言葉でもない。
でも、何回か話題に出されていたその“〇〇さん”は、知らないところで子どもがいないことを話題に出されている。
誰かのことを、勝手に話題にする感じがなんとなくモヤッとした。
もちろん◯◯さんが、子供の有無に悩んでいるかなんて分からない。それすら勝手に共感してしまった私の決めつけでしかない。
人の噂話はちょうどいい話題
——子どもがいるとかいないとか。既婚か独身か。学歴、職業、持ち家か賃貸か、病気の話。
人とちょっと違うと更に話題にされる率UP!!
そして、そういう話をしている人たちは、だいたい楽しそう。「これからどうするのかしら?」と謎の心配をする。
でも、多分本当に心配しているわけではない。要するに、“自分たちはそうじゃなくて良かった”という結論なのだ。
だからこれは、ちょっとしたエンタメ。ただの話題。
どんな人生を歩んでいても、その人なりの考えや、背景がある。それを勝手に語られ、比較され、ジャッジされる。
もちろん、私だってそういうことがないわけじゃないし、噂話をしないなんて言い切れない。そんなにきれいな人間じゃない。
だからこそ、あの会話を聞いたときになんともいえない気持ちになった。
自分の知らないところで、親戚に話をされているかもと思ったら嫌だった。
…もしかしたら両親も“孫がいない”ことを言われていたりするんだろうか?と少し罪悪感を感じた。
人は人、自分は自分。
大多数の人と同じ生き方をしていないと、たしかに変わった人に思われるかもしれない。
30代前半の頃はそれで随分悩んだ。
だけど、アラフォーになった今は、以前より気楽になってきている。人と同じである必要はないって思えるようになってきたから。
それでも、今回みたいにチクッとすることもあるんだけど。
どんな人生を歩んでいてもいいじゃん。誰かに話題にされるために生きてるわけじゃないよ。
そんなことを思った日でした。私も、もっと広い視野をもちたいなと思う。
